◆脱炭素経営EXPO出展社インタビュー
「関西電力株式会社」さま
顧客チャネルの拡大と新事業の披露が両立できる場所
<お話をうかがった方>
関西電力株式会社 ソリューション本部 開発部門
開発部長 児玉 智さま
ゼロカーボンソリューショングループ リーダー 杉谷 心さま
関西電力さまは、これまでエネルギー関連の展示会に積極的な出展を続けています。2022年秋の展示会では、名刺確認ができた来場者数が4000人を超えるなど、大きな成果をあげられている関西電力さまに、出展の狙いや工夫されている点などをお聞きしました。
◆来場者や出展関係者との有効な接点に
―関西電力さまには、スマートエネルギーWeek展示会に長期にわたり出展をしていただいており、2021年7月に「ソリューション本部」を発足された後は脱炭素経営EXPOに出展していただきました。この背景からまずお聞かせください。
児玉:関西電力では、2021年にお客さまニーズを捉えたソリューションを提供するための体制強化を図りました。その時に従来の「営業本部」と「地域エネルギー本部」を集約する形で新設されたのが、「ソリューション本部」です。その中で私がおります開発部門は、新しい事業やサービス、商材といったものを具体的に開発し、お客さまにソリューションを提案することを業務としています。脱炭素関連の新しい事業やサービスに取り組む「ゼロカーボンビジョン」施策にのっとり、私の部門でも脱炭素関連の事業の実施やサービスの開発を行っていたのですが、そこで課題となったのが「幅広いお客さまと、どのようにして接点を持つのか」という点でした。「個社で動くだけでは、お客さまに狭い範囲の提案しかできないのでは」という点も懸念されていました。そこに脱炭素経営EXPO開催の情報が入り、「ぜひ参画したい」となったわけです。顧客チャネルを広げるチャンスであり、私達の新事業を理解していただく場としても活用できます。しかもこのEXPOは商談を中心としているということで、うまくいけば契約までつながる流れもあるわけですから、まさにうってつけの場であったというのが、私の正直なところです。(笑)
―ゼロカーボンに関するBtoBの接点として、御社にとって展示会がマッチしたということですね。出展に際し、特に重きを置かれた部分はありますか。
児玉:まず一つめは、関西電力が従来の電力事業だけではなく、エネルギー全般にかかわる新しい事業やサービスを積極的に展開していることを披露する場として、EXPOを活用したいと考えました。どうしても電力会社と言う名前がつくと、その名通りの事業しかやっていないと認識される方も多いので、PRは重要です。
次に重要視したのは、出展ブースに来ていただいたお客さまといろいろなお話ができる点です。展示会は、お客さまに私達の事業を理解していただく場であるだけでなく、お客さまがどういったニーズをお持ちなのか、私達の事業・サービスをどのように受けとめられているのかなどの生のご意見を聞くことができる貴重な場であると考えています。
そして三つめは、私達と協業できるお客さまとの接点が持てる非常に大きな機会となる点です。商談を入り口としてスタートして最終的には協業のスタイルになるケースがありますが、EXPOはその可能性を広げる場であったと思っております。
―お客さまからのご意見が改善にいかされた事例には、どのようなものがありましたか。
児玉:22年秋の出展で「再生可能エネルギーのアグリゲーションサービス」の紹介を行いました。チラシの配布はなくパネル展示のみでしたが、意外にお客さまのニーズが高かったのです。この結果をうけて、「もっとスピード感をもって進めた方が良いのでは」との議論が、今、社内で進んでいるところです。これなどは、私達の想定よりも市場の方が進んでいることが分かった事例ではないかと思っています。
―展示会出展には、市場になげてみることで反応がすぐに分かるというメリットが確かにありますね。三つめのお話にあった協業という点では、同時開催している展示会からの人の流れもあることから、出展社同士のつながりも期待できると思います。
児玉:そうですね。私は、ゼロカーボンに向けたソリューションは、これはもう「日本のミッション」として取り組むべきことだと思っています。次々と出てくる新しい設備や先端技術を私達も積極的に取り入れたいと考えていますので、そういったメーカーさんなどと協業で開発を行い、お客さまに提案ができれば非常に有効ですね。
◆前回と展示を変えて、効果を比較
―前回の展示会では、先ほどの「再生可能エネルギーのアグリゲーションサービス」やコンサルからサービス提供までワンストップで行う「ゼロカーボンパッケージ」を発表されましたが、この時にはブースには何人くらいの方が来られましたか。
児玉:4000人ほどです。秋の展示会では新たにバーコードによる読み取りが導入されていましたが、バーコードのおかげで連絡先の獲得までできた人数がそれくらいになりました。対面でゆっくりお話をさせていただいた数はきっちりととってはいないのですが、3日間で1000人くらいではないでしょうか。
展示会に来られた方、ブースでお話をさせていただいた方は、私達の事業に非常に興味を持っていただいているお客さまですから、場合によってはその場で商談まで進むケースもありました。また、自社で開催しているWEBセミナーなどへのご招待をして理解を深めていただいた後に具体的な話に入っていけるといった、スパイラル効果もあると思っています。EXPOが私達の協業や商談に向けた、大きな入り口になっていることは確かです。
―ありがとうございます。関西電力さまは秋の展示会では、展示ブースのサイズを従来の3コマから4.5コマに拡大されました。またブースの作り方そのものも少し変えられていましたね。何か工夫された点などありましたか。
児玉:はい、やはりたくさんのお客さまに来て欲しいと思ったことと、いろんな角度から見ていただきたいという狙いがありました。ブースサイズが3コマだった時は、お客さまが多い時間帯ではやや窮屈に感じられたのと、じっくり見たいと思っているお客さまが角度的に見えにくくなったケースもあったため、社内で議論をして1.5倍の面積を採用しました。
さらに、通路から見た時の動線を意識して、入りにくさを感じさせる演出にならないようにしました。歩きながらでも入り口の段階で「この会社は、なんだかおもしろそうなことをしているな」ということが分かるような見せ方やパネルの置き方、説明員の立ち位置など多数の点を見直した結果、パネルやブースの構成も変わりました。
―最後に、弊社のサポート体制についての感想をお願いします。
杉谷:良かったのは、バーコードリーダーを初めて導入した点です。おかげで運営面がスムーズに動くようになり、お客さまのリードもかなりとれました。私自身、先般開催されたグリーンファクトリーEXPOに来場者として訪問しましたが、名刺をスキャンして名札を作成する流れを見て、データ化もしっかりしていると実感でき非常に良いと感じました。今後もぜひ使わせてもらいたいと思っています。また、開催前のサポートは、納期管理をしっかりやっていただけるので感謝しています。WEBサイト掲載等、割と漏れがちなので非常に助かりました。
―展示会は登録するものが多いですし、電気関係はこの業者、装飾関係はこの業者というふうに、たくさんの業者が一緒にやっているものなので、「何を、いつまでに、どこに」は、分かりやすくお伝えすることを大事にしています。次回もまたよろしくお願いいたします。
杉谷:9月の脱炭素経営EXPOで、リードが4000とれるなど大きな成功体験になりましたので、次回出展は2023年になる予定ですが、より効果的なものとするための戦略を悩んでいるところです。
児玉:前回は前々回とはパターンを変えた展示をしましたので、その次はどうしようかなと。良い事例があればそれを織り交ぜて、さらに良い展示をお出しできればと思っております。
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■ 関西電力
2022出展「ゼロカーボンパッケージ」とは ?
関西電力は、全国のお客さまの「脱炭素」に寄り添い、計画策定から具体策の実行までの様々なサービスをお客さまの実態に応じてカスタマイズしてご提供します。
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